ミネラルウォーターがいっぱい得られる
老心(父母が子を思うように、慈悲と真心をもって、一切を包み込む細やかな心)。
大心(情におぼれず、打算もなく、海山のごとく悠大な心)。
多忙な現代人は、時には遠い昔の、この種の味わい深い言葉と知恵をよくかみしめてみるのも悪くないと思います。
「身の病は心の病。
心の病は身の病」であることを認め、心を養う場を多くもつよう心がけたいものです。
「食」に関する教育、学習、伝達、情報提供、顧客サービスは、目覚ましい通信技術の革新、激変が続く社会環境のなか、近年変容が目立ちます。
欧米諸国で医師、栄養士、食品企業専門家を取材するとき、「教育」という言葉より「学習」を意図的に多用する場合が多く、「健康増進教育から学習へ」などのスローガンでもわかるように、考え方、とらえ方、伝え方、コミュニケーション法に変化がみられます。
「教育」より「学習」という言葉を頻繁に使うようになった社会的背景に、次の三点が考えられます。
主体は子ども、生徒、学生、住民、市民、生活者、消費者、患者。
保健医療、食・栄養の専門業者はいつも顧客のため何が出来るかという発想に基づき、伝え方、話し方に工夫を凝らし、相手の共感とフィードバックを大切にします。
伝達に重点をおく上下関係ではない水平、双方向、対話コミュニケーション。
話し上手より、どうしたらもっと手助けや支援が出来るかに配慮します。
問題、悩みについて本音を引き出す問いかけをし、聞き上手になる努力を忘れないことが大事です。
学習の目的は知識の取得ではなく、行動と実践。
より多くの市民、住民、老若男女を広く巻き込み、参加、体験をめざします。
共通目標に向かう連帯感、仲間意識を育て、批判にも謙虚に耳を傾け、意思の疎通と意見交換を図り、信頼関係を構築します。
現代の生活教育、食育、健康学習の最終目的は人間の自尊と自立、そして不安、恐怖、無力感からの解放です。
生涯学習の中の健康づくりの比重が、上下関係コミュニケーションの教から、共感と共鳴、共創を求める水平、双方向コミュニケーションの育に移行しつつある事実に注目すべきです。
21世紀は終わりなき挑戦として、食育が生涯学習の中で重要視される「生涯食育」時代です。
1990年に入ると、プレス・キットではなくメディア・キットに。
米国連邦政府が国をあげて、「もっと健康づくりに本腰を」と「ヘルシーピープル2000」のスローガンのもと、関連機関や業界団体が提唱している食育・選食・食戦コールの中で、ここ十年着実に静かに広がりつつあるのは、ベジタリアン運動です。
第2のヨーグルトとして豆腐が脚光を浴び、百のイラスト付き2百五十種の料理法を紹介した、ピル・シユルトレフ著「豆腐の本」が米国で出版されたのは1975年でした。
予想以上の反響に応えて大衆版縮冊ペーパーバックスが、1979年に出ました。
豆腐入りクッキー、ピザ、パン、グラタン、マヨネーズ、チーズロール、ラザニア、アイスクリームなどが市販され、豆腐のレパートリーはぐんと拡大していきます。
月刊誌「ベジタリアン・タイムズ」の先ごろの調査によれば、米国の成人人口の約7%に当たるざっと千三百万人が、自称ベジタリアンベジタリアンは、そうでない人たちよりはるかに健康への関心は高い。
タバコやアルコールを控え、定期的運動とスポーツを欠かさない男女が多いとのこと。
また、穀類、野菜・果物の食事は全般に低脂肪、低カロリー。
複合炭水化物も多く、ビタミンAとC、ミネラル、ベーターカロテンもたっぷり。
動物たんぱく源より植物たんぱく源に依存したほうが、多種多様な食材から、いろいろな選択が可能です。
菜食ライフスタイルへの強い関心と実践者急増の背景には、民族伝統食の伝播、自然環境保全、世界各地での飢餓問題、迫りくる超高齢社会の厳しい現実などがあることは否定できません。
最近若い女性や女子大生にも、ベジタリアンが増えていることから、カリフォルニア大学サンディエゴ校生物学教授のP博士は、その落とし穴について次のように警告しています。
「卵、乳製品を含むすべての動物性食品を制限すると、鉄分、カルシウム、鋼、亜鉛、マグネシウム、ビタミンロ不足に陥り、その結果、貧血症や無気力になる。
回復不能な神経失調症の例もいくつか出ている」お皿の中身を確かめてね!と書かれた新聞の切り抜き。
アインシュタインとマドンナの共通点は何でしょう。
答えはベジタリアン。
肉食は高血圧、がん、心臓病など慢性疾患、生活習慣病の原因になりやすい。
多くの賢い米国人は穀粒、豆類、野菜・果物を中心とした肉なしの菜食へと転向。
ベジタリアンの食事はコレステロールと飽和脂肪を含まないため、糖尿病、がん、肥満が少ない。
菜食は肉食に比較して、食費は安上がり。
しかも環境にやさしく、動物愛護の精神にもつながる。
菜食すると、脂肪、エネルギー摂取量は減少。
複合炭水化物と食物繊維がたっぷり摂れて、健康で長生き出来る。
約20年前から、米国で定着した言葉に三角形コミュニケーションがあります。
一角が生活者、もう一角がメディア、残りの一角が産業、行政、企業です。
それぞれがほかの2角と相互に向き合い、直接・間接的に、もっとバランスのとれた情報の発信と受信、双方向のキャッチボールをしなくてはならない時代がやってきました。
米国では半世紀ほど前から、権威のある生活情報記者クラブがいくつかあり、全米食記者協会もその一つ。
電子レンジの安全性、ファーストフード、子どもの栄養問題、肥満問題、グルメなど、各分野に何人かの全米的に知られたコラムニスト、専門記者がいます。
食生活関連だけでなく医療・保健分野にも、専門記者が多数います。
全米食記者協会は半世紀を超える歴史があります。
私はここ十年、毎年、国際食ライフスタイル・メディア会議に出席し、情報交換に役立てています。
1944年2月太平洋戦争の真っ只中、全米各地で働く有力新聞・雑誌の食専門記者がシカゴに集まって旗上げしたのが食記者協会の始まり。
1970年の米国の国務調査(10年に1回実施)と9O年の日本の国勢調査(5年に一回実施)には、類似点が多い。
一世帯平均人数は、70年の米国ですでに2.72人を記録。
日本では90年に、2.98人となっている。
米国で、72年に働く女性が全労働者に占めた割合は37.3%。
マスコミからハウスワイフという言葉がなくなり、男女ともに使用できるホームメーカーという言葉がこれに代わるようになった。
92年には働く女性の全労働者に占める比率は47%に達し、その総数は580O万人。
9O年の米国の一般消費者の関心事は、健康、時間、所得となっている。
女性が働くのが当たり前となっている米国の外食率は高く、国民全体の全食費の44%。
ニO10年には50%に近づくという予測もある。
食生活革命、栄養革命が園民の聞に浸透した米国では、卵、豚・牛肉の消費は下降、鶏肉、魚、野菜・果物の消費が上昇している。
技術革新から生まれる新製品の数もおびただしい。
牛乳からコレステロールを抜く技術開発による新製品は「ギルトレス(潔白)」として紹介され、環境保護への関心の高まりを反映して使用後に食べられるストローも登場。
無農薬野菜をドラッグしていない野菜 と呼ぶ。
米国の家庭に電子レンジが普及し始めて三十年以上。
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